20101107

小説「素敵な恋の忘れ方」にてようやく付き合いだした桐島上総と蔵石沙織。
そんな二人がまだ付き合いだした直後くらいのお話。わりとラブラブなので注意。





(昼休み、屋上公園にて)


沙織:………むふふv

上総:……何ですか、その笑いは。

沙織:いや……あ、お弁当おいしかった!ありがとね!

上総:いえいえ、このくらいなら毎日でも作ってきますよ。

沙織:えっホント?ホントに?

上総:1つでも2つでもあまり手間は変わらないですし…何より沙織さんが望むなら。

沙織:やったー!これでお昼休みがさらに楽しみになっちゃうなぁv

上総:(沙織の笑顔が見られて満足そう)

沙織:………

上総:………

沙織:………むふふv

上総:だ…だから何なんですかその笑いは。。

沙織:なんだろうね。なんにもしてないのに、思わず笑っちゃうんだよね。
   ……自分の気持ちに素直になるのがこんなにも幸せなことだなんてね。

上総:沙織さん……

沙織:あ……そうだ、今日あたし言ったっけ?

上総:何をです?

沙織:好きだよ、桐島さん。

上総:(いきなりで吹き出す。顔真っ赤)な、何ですか突然!?

沙織:ふふふっ、今までさんざんあんたを困らせた分、意地張って言えなかった分、
   いっぱい言いたいんだ、好きって。

上総:すごく…嬉しいけど、恥ずかしいですね…

沙織:……うーん……晴れて付き合うことになったわけだし、色々決めてみよっか!

上総:決める?

沙織:とりあえず……まず確実にひとぉーつ!あたしに敬語はやめて!

上総:!! ……敬語は沙織さんに限らずどうにも癖で……

沙織:彼女に敬語ってどー考えても変でしょ!?
   奏子さん(上総の亡き妻)にも敬語使ってたわけ?そんなことないでしょ!?
   他の人とあたしを一緒にしてるって言うならなおさら直せ直せ!

上総:は、はい……

沙織:返事は「はい」じゃなくて「うん」だぁ!

上総:その注意の仕方だと普通逆じゃないですか……

沙織:「です」「ます」禁止!!!(すぱーん!)

上総:痛い痛いっ!ちょ、ちょっと待って!………
   (なんとか言葉を切り替えるために、深呼吸)
   ……敬語を使わないのがこんなに力がいるなんて、思わなかったな。

沙織:よしよし!それでいい!…後は、呼び方かなぁ?
   さすがに「桐島さん」じゃ他人行儀すぎ?


上総:別に、なんて呼んでもいいで………いいよ。

沙織:ちなみに、奏子さんからはなんて呼ばれてたの?

上総:「上総」って呼ばれてまし………呼ばれてたよ。

沙織:かずさ……上総かあ……
   あたし、どーしても年上呼び捨てるのが苦手なんだよなぁ~


上総:まぁ、奏子は僕より年上でし……だったし。

沙織:そういえば、奏子さんのことは呼び捨てだよね~。
   あたしも「沙織」って呼んでもらおうかな?


上総:う、うーん……奏子は奏子だけど、
   沙織さんはどうも「沙織さん」が定着しちゃって…

   ……………というか、沙織さん。

沙織:ん?

上総:そう何もかも、奏子と同じにしなくて……いいよ。

沙織:あ………

上総:君は君、奏子は奏子。君は君らしくそのままで居てくれれば、良いから。
   まぁ…流石に、僕のほうの敬語は直しま……直すけど。

沙織:そう…そうだよね。ごめん、なんかつい意識しちゃってたかな……。
   ……そっか、あたしはあたしらしく、自然体でやりたいように、だよね!

上総:そうで……そうだね。

沙織:んー……そうとなると……
   ……あたし、桐島さんのこと、密かにこう呼んでみたいなぁって
   思ってたのがあるんだけど。


上総:何?

沙織:カズくん。

上総:!? (びっくりして弁当箱を落としかける)

沙織:あ、カズくん。カズくんかぁ。実際声に出していうとすっごいしっくり来るな。
   よし、カズくんで決定!!

上総:えぇー!?

沙織:なんだよ、やだ? なんて呼んでもいいって言ったじゃーん!

上総:いや…別にいいで……いいけど、何と言うか………
   親戚の叔母さんに呼ばれてるような錯覚が………

沙織:あっはは!確かにカズサだと小さい頃はカズくんって呼ばれやすいかもねー!
   ま、気に入ったからこれで決定ね!よろしく、カズくんv

上総:よろしくお願いします、沙織さん。

沙織:「ます」禁止―――――!!!(すぱーんぱしーん!)

上総:ごめんなさいごめんなさいー!(は、早いところ慣れないと…;)