20101219

街はクリスマスムード一色。だがそんな中、ものすごく寂しそうに歩く、
一人の少年の姿があった………。



大空:(あ~あ……父ちゃんは学会の発表がどーのとかで急に海外行っちゃったし……
   家でケーキでも買っていって二人で食べようかな~と思ったのにな~。
   俺、事故ってから消息不明ってことになってるから友達とかには会えないしなぁ……
   奈津恵おばさんは家族でディナー行くって言ってたし、
   沙織おばさん彼氏できたから今頃とりあえずラブラブしてるだろうしなー……。
   今日どうしよ……。)

橘:あれ、青木くん。こんにちは。

みはる:きゃー青木くんだぁv こんなところでひとりでどうしたのぉ?

大空:あ、こんにちは!……あ、あー、えーと、クリスマスの買い出しに来たんですよ!

みはる:そっかそっか~v おうちでパーティーするのかなっ?

大空:うんまぁそんなところかな~。お二人はデートですか?

橘:あ…うん。そ、そうだよ(照れながら)

みはる:これから二人でケーキ買いにいくのっ!(橘の腕にしがみつきながら)

大空:そっかー!いいなぁ!俺も色々買って料理しなきゃ!

みはる:がんばってね~!それじゃ、またねっv



大空:(………はぁ、料理なんて作ったって誰もいないのになー………
   かといってあの二人のラブラブっぷりに水を差すわけにいかないし……)

沙織:おう大空!なに辛気くさい顔してんの!(ばしーん!)

大空:うわぁっ!? あ、びっくりした沙織おば

沙織:おばちゃんって呼ぶなよ?

大空:………沙織姉ちゃん。あ、桐島さんもこんにちは!

上総:こんにちは(無理矢理「姉ちゃん」と呼ばせる沙織を見て笑いながら)
   お二人は従兄弟なんでしたっけ?

沙織:んー、正確にはあたしの従姉の息子が大空、ってことかな~。

上総:なるほど。青木くんはお買い物ですか?

大空:え、ああまぁそんなとこです!

沙織:今日はおじさん(大空の父)はいるのかい?

大空:う、うん。これから料理作る!

沙織:そかそか。じゃあうちら行くから~。またねっ!

大空:うん、またね~。



大空:(………はぁ………
   仲良さそうだったな~、沙織姉ちゃんたち。これから一緒に過ごすんだろうな~…。
   ……なんで今日に限ってカップルばっかりに会うんだろ……
   それはクリスマスだからか……
   …………ちくしょう、なんか空も曇ってきたし本格的に惨めになってきた………)

   …………あっ、雨だ。













(手術台に寝かされている、大空)


大空:!?

在素:あ、お父さん。大空さん起きたみたいよ。

久我:大丈夫かい?大空君。

大空:在素ちゃん……久我さん……? え、えと、ココは……?

在素:お父さんの研究室よ。大空さん、雨でショートして倒れちゃったのよ。

久我:一応、君は水にも耐性あると言っても、
   それはある程度の準備が出来ている時だけなのだからね。
   雨の日はなるべく出歩かないか、
   久我印特製超防水コーティングスプレーを身体に撒いてから
   外出するようにと言っていただろう。

大空:あ……そういえば、雨が降ってきたな~…ってとこまでしか記憶にない……

久我:君の非常事態レーダーと、GPS機能がなければ
   救急車を呼ばれてしまうところだったよ。すぐに回収できて良かったが。
   …今度は、急な天気の変化に耐えられるように
   普段から耐水できるように強化しておくかねえ。

大空:久我さん、ごめんなさい……

久我:……随分と落ち込んでいるようだが、何かあったのかね?

大空:いえ、特に酷いことがあったってワケじゃないんですけど……
   父ちゃんが急に海外出張しちゃうのとか、いつものことだし……
   ………なんか、クリスマスなのに一緒に過ごす家族も相手もいない上に、
   倒れちゃうなんて、すっごいみじめだなぁー…って…。

久我:……何だ、そんなことかね。私は別にクリスマスなど興味ないがね。
   ただ、在素がどうしてもクリスマスの雰囲気を楽しみたいようでね、
   これから我が家も簡単なクリスマス焼肉パーティーするところだよ。

大空:へぇ…そうなんですか…

久我:もちろん、人数が一人くらい増えても一向に構わないがね。

大空:

在素:そうよ~。大空さんも良かったら一緒に焼肉パーティーしましょうよ。

大空:い、いいんですか……!?

久我:もちろん。君は親友の息子だし、私の発明品の最高傑作でもあるからね。
   家族同様だよ。

大空:く、久我さん~~~~!!! ありがとうおおおお。・゚・(ノД`)・゚・。

久我:それに君がいたほうが、電気代が浮くからね。

大空:え? …………あ、あれ。なんか全く動けないんですけど?


(首すらも全く動かせない大空。何故か自分の胸から腹にかけてのあたりから、
ジュージューと焼く音が聞こえる)



大空:ち、ちょ……もしかして、俺の腹で肉焼いてません!?

在素:だって雨でショートして高熱が出てるんだもの。
   この熱を利用しない手はないじゃない。


大空:∑( ̄□ ̄;)俺ホットプレート!?

久我:大丈夫大丈夫。焼いて食べながらちゃんと修理してるからね。
   君のぶんもちゃんと焼いておくから、動けるようになったら食べてくれたまえ。

大空:ってか普通に考えて野郎の腹の上で焼いた肉とか
   気持ち悪くないんッスか!!??

久我:いっそボディを女性化して女体盛り風焼肉にしてもいいかな……フフフフフフ……

大空:。・゚・(ノД`)・゚・。うわん俺のクリスマス
   やっぱりみじめだー!!